司法試験・予備試験・ロー入試に向けた会社法

司法試験上位合格者が会社法についてわかりやすく解説します

法学部・ロースクール時代に買ってよかったもの7選(教科書等以外)

 

 

こんにちは、コポローです。

もうすぐ4月ということで、新生活を始める方も多いかと思います。

そこで今回は、私が法学部・ロースクール時代に買ってよかったものを7つ厳選して紹介します!!

何か少しでも参考になればと思います。

   

(1)スタンディングデスク

法律学の勉強をしていると、どうしても長時間座りがちですが、座りすぎで寿命が縮むというエビデンスがたくさんあります。

わたしもそれを知って、スタンディングデスクを購入し、ときどき立って勉強するようになりました。

今では、立って勉強するほうが集中できるので、基本は立って勉強や仕事をし、疲れたら座るようにしています。

 

私が使用している物です(簡単に昇降できます)↓

 

 アマゾンでは他にもいろいろあるので、比較検討してみてください。

 

(2)オカムラの椅子

昔は安物の椅子を使っていましたが、ロースクール時代に腰が痛くなってきたので、思い切って高品質なオカムラの椅子を買いました。

椅子は姿勢に影響し、疲れやすさにも大きく関係するので、とても重要です。

最近、在宅時間が非常に長くなり、座る時間も多くなりましたが、椅子のおかげで快適です。

少し高くても、投資だと思ってよいものを購入することをお勧めします!

椅子などの家具は長期間使うので、十分ペイしますよ!

 

私が使っているシリーズです↓

(当時としては超思い切った投資でしたが買ってよかったです)

 

 

 

(3)ルンバ

ロースクール時代は忙しく、掃除する時間的余裕がありませんでした。

しかし、喘息持ちなので、掃除はどうしてもかかせません。そこで、ここでも思い切って、お掃除ロボットのルンバを購入してみました。

その結果、掃除の時間が大きく削減され、時間の余裕ができました。

ルンバは、今までで買ったなかで最もコスパの良い買い物であったといっても過言ではありません。

 

私が使っているものです↓

 

 

(4)ボイスレコーダー

法学部やロースクールの授業では、教授の話すスピードが速く、ノートを授業時間内にとりきれません。また、集中力が途切れて聞き逃してしまうことも多くありました。

そこで、ボイスレコーダーで授業を録音して、復習に役立てていました(京大法学部・京大ローではボイスレコーダー所持率が高かったです)。

私は、ボイスレコーダーを使うようになってから、成績が急激に伸びました。

通学中や散歩中も聴けるという点も、便利です

 

私はオリンパス製を使っていました↓

 

 機種によっては、音楽のデータも取り込んで再生できます。

 

 

(5)常備おやつ(チョコレート効果&ミックスナッツ)

勉強をしていると、おなかがすきますよね。

私は健康を非常に重視しているので、健康的なおやつを常備していました。

こちらの記事でも紹介しているとおり、おすすめは高カカオチョコレートとミックスナッツです。

kaishahou.hatenablog.jp

 

私は下記のものを常備しています(笑)

 

チョコレート効果は、72%がほろ苦でおいしいです。慣れると86%の強苦もおいしく感じます。95%は、非常に苦いので、初心者にはおすすめしません。

 

(6)マルチビタミン&ミネラルのサプリ

健康つながりで、おすすめなのが、マルチビタミン&ミネラルのサプリです。

これをとるようになってから、風邪などで体調を崩さないようになりました。 

体調を崩すと、しんどいですし、学習にも大ブレーキなので、体調管理はしっかりしましょう!

 

いろいろなブランドがありますが、私はネイチャーメイドを今も愛用しています。 

 

 

 

(7)ステッパー

法学部・ロースクール時代は、どうしても運動不足気味になってしまいました。

そこで、ステッパーを買って、勉強しながら運動できるようにしてみました。

意外と、なかなか良い運動になりますよ。

また、これを使うと血行が良くなり、学習効果も高まるように感じます。

 

今もこれ(↓)を踏みながら本記事を書いています(笑) 

 

 

 

以上、私が買ってよかったもの7選でした。

少しでも何かの参考になれば幸いです。

それではまた! 

 

   

会社法事例演習教材(第3版)の解答例・第1部紛争解決編まとめ

 

 

こんにちは、コポローです。

京大をはじめとする一流ロースクールの授業で使われている演習書に『会社法例演習教材(第3版)』があります。

この演習本は、基本から応用まで、各種試験で問われる重要な論点について、網羅的に取り扱っており、非常におすすめの教材です。私も受験生時代とてもお世話になりました!私が上位合格できたのはこの本のおかげといっても過言ではありません。

ただ、この本は、解答例が掲載されていない点が大きな欠点で、自習用として使いにくくなっています。

そこで、本ブログでは、私がロースクール時代・受験生時代に作成したノートをベースに、新しい判例・法改正にも対応した解答例を連載しました(今後も版の改訂はもちろん、新しい判例や法改正にも、記事の更新によって対応していきます)。

   

 

本記事は、読者の参照の便宜のために、第1部紛争解決編の記事をまとめたものです。

 

前田雅弘/洲崎博史 有斐閣 2016年03月
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第1部の解答例は以上です。

少しでも読者の方の参考になれば幸いです 。

それではまた!

 

前田雅弘/洲崎博史 有斐閣 2016年03月
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判例解説・大阪高判平成29年12月21日(設立時における他人名義による株式の引受け)

こんにちは、コポローです。

「最近の会社法関係の重要判例について、学習者向けに要点を分かりやすく解説する」記事を連載しています。

最近の予備試験や司法試験では、裁判例を題材(元ネタ)の一部とした出題が散見されます。

そこで、重要判例解説や商事法務掲載の解説などを参考に、各種試験との関係で重要な裁判例をピックアップし、要点を分かりやすく解説していきたいと思います。

「最近の判例」の基準としては、会社法判例百選第3版に掲載されていない判例を念頭においています。

   

 

第8回となる今回の判例は、阪高判平成29年12月21日金判1549号42頁阪高判平成29年4月27日判タ1446号142頁特例有限会社の設立に際して他人の承諾のもとその名義を用いて出資払込がなされた場合における社員権の所在が問題となった事例)です。

 

下級審判例ですが、従来の通説と異なる判示をした注目すべき判例で、重要判例解説にも掲載されています。

特例有限会社に関する判例ですが、通常の株式会社にも本判決と同様の考え方は及ぶと解されています。

 

(事案の概要)

新たに有限会社の設立を検討していたAは、知人Yに対して新会社の代表者にならないかと誘い、Yは代表者取締役に就任することを承諾した。Aが整えた原始定款にはYが社員である旨が記載され、Yはこれに押印した。Aは出資金である300万円(本件300万円)を払い込み、平成14年5月、新会社(本件会社)が設立された。本件会社は特例有限会社であり、発行済株式総数は60株(本件株式)である。Yは本件会社の設立以降、代表者取締役または代表者代表取締役を務めてきた。XはAの息子であり、本件会社の設立手続には関与していない。

その後、YとAとの関係が悪化し、Aの体調も悪化したことから、XがYとの交渉を行うようになった。その過程でXは本件株式の所有を主張し、Yはこれを自らの所有であると主張した。平成28年4月にAが死亡し、XはYおよび本件会社に対し、Xが本件会社の株式60株を有する株主であることの確認を求める本件訴訟を提起した。本件訴訟において、Xは、本件300万円はAからXに贈与された上で本件会社に出資されたのであって、本件会社の株主は設立時からXであると主張し、他方、Yは、本件300万円はYがAから借り入れて本件会社に出資したのであって本件会社の株主はYであると主張している。原判決はXの請求を認容したところ、Yが控訴した。

 

 

(判旨)

 

 控訴審は、まず、「他人の承諾のもとにその名義を用いて出資払込みをした場合には名義貸与人ではなく実質上の出資払込人が出資払込人としての権利を得、義務を負い社員となるものと解すべきである」と判示した。

その上で、本件事案については、「XがYの承諾のもとにその名義を用いて出資払込みをした事実は認められない。Aにおいて、Yの名義を借りた事実はあるとしても、Xとは別人格であることはいうまでもなく、証拠上YがXに名義を貸していると認識していたとも認められない。AがYからXのために名義の貸与を受け、AがXに出資金を贈与したことも、Xに代わり本件300万円を払い込んだことも認め難い」と認定して、原判決を取り消し、Xの請求を棄却した。

※なお、本判決は、「本訴においては、Xが、Yから名義の貸与を受け、かつ、Xが出資金の贈与を受けて本件300万円を払い込んだといえることについての立証責任を負っているのであるから、上記貸付け〔Yが主張するAからYに対する300万円の貸付け〕についての立証が不十分であることは上記判断を左右するものではない」と判示しており、Yの主張を積極的に認めたわけではない。

 

 

(解説)

 

他人の承諾を得た上で他人名義を用いて引受け・払込みがなされた場合に、誰が株主・社員となるかという問題については、名義人であるとする形式説と、実質上の引受人・払込人であるとする実質説がある。新株や設立時募集株式の引受けの場面について、判例最判昭和42年11月17日民集21巻9号2448頁〔百選3版9事件〕)・通説(神作裕之・百選3版9事件解説、江頭憲治郎『株式会社法〔第7版〕』(有斐閣、2017)96頁注5など)は実質説を採用している

これに対し、株式会社の設立に際して発起人が株式の引受けをする場面や、有限会社の設立に際して原始社員が払込みをする場面については、原始定款への署名(記名押印)で発起人・社員が確定するのみならず、その出資義務も確定するとして、形式説を採用する裁判例や学説が有力であった(江頭・前掲65頁注2。高松高判平成8年5月30日判時1587号142頁、福岡高宮崎支判昭和60年10月31日判タ591号73頁、上柳克郎ほか編『新版注釈会社法(14)』(有斐閣、1990)38頁〔中西正明〕)。

こうした中、本判決は有限会社の設立に際して原始社員が払込みをする場面においても、実質説を採用した点で注目される。本判決と同様の考え方をするのであれば、株式会社の設立に際して発起人が株式の引受けをする場面においても、実質説を採用することになろう。

この場合、発起人は定款への署名で定まると解するのであれば、発起人と引受人とが別人となる可能性を認めることになる(松元暢子「本件判批」ジュリスト1531号(平成30年度重要判例解説)92頁は、この場合、発起人が一株も引き受けなくても、実質的な引受人が引受けを行っていることから、設立を無効とする必要はないと述べる)。

実質説を採用した場合には、誰が実質上の引受人・払込人であるかを判断する必要がある。その際、出捐者は一つの重要な考慮要素となる

判例の中には、同族経営の会社で名義人が事業の後継者として経営に携わっていた事案において、払込みを行った者が名義人に代わって払込義務を履行したと認定して、名義人を実質上の引受人としたものもあるが(神作裕之・百選3版9事件解説参照)、本件では、そのような事情はなく、Xを実質上の払込人でないとしたことは妥当であろう(松元)。

 

 (本判例のおすすめ評釈など)

 松元暢子「本件判批」ジュリスト1531号(平成30年度重要判例解説)92頁

 

 

 なお、本判決後の類似の判例として、東京高判令和元年11月20日金判1584号26頁がある(令和2年度重要判例解説掲載〔松尾健一教授(R3年度予備試験考査委員)による解説も参照〕)。

 

今回の記事は以上です。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです!!

それではまた!!!

  

 

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書評・江頭憲治郎『株式会社法〔第8版〕』

 

こんにちは、コポローです。

今回は、2021年4月に第8版が刊行された江頭憲治郎『株式会社法の紹介をしたいと思います。 

第7版の刊行から3年半が経過しており、その間の重要判例や学説の展開がフォローされています。

そして、何より令和元年会社法改正にも対応しております。

 

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本文のページ数は、第7版の1010ページから、第8版は1060ページとなり、50ページ増となっています!!


本書の特徴は以下の通りです。


①共著ではないため、一貫性・統一性が高いです。

判例や重要論点のほぼ全てがカバーされています。

細かいことまで書かれていて辞書として便利です。

引用文献(論文)も充実しており、深く勉強したい人に最適です。

 

総じて、高度な内容も多く、中級者や上級者におすすめです。

辞書としての機能が高く、実務に出ても役立ちます。将来の投資もかねて購入するのもありだと思います。

 

 

今回の記事は以上です。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

それではまた!!

   

なお、初学者には、高橋美加ほか『会社法』(いわゆる紅白本)や『リーガルクエス会社法』がお勧めです。

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中級者から上級者には、田中亘『会社法』もおすすめです。

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判例解説・大阪高判平成29年4月27日(債権者異議手続における「債権者を害するおそれ」)

こんにちは、コポローです。

「最近の会社法関係の重要判例について、学習者向けに要点を分かりやすく解説する」記事を連載しています。

最近の予備試験や司法試験では、裁判例を題材(元ネタ)の一部とした出題が散見されます。

そこで、重要判例解説や商事法務掲載の解説などを参考に、各種試験との関係で重要な裁判例をピックアップし、要点を分かりやすく解説していきたいと思います。

「最近の判例」の基準としては、会社法判例百選第3版に掲載されていない判例を念頭においています。

   

 

第7回となる今回の判例は、阪高判平成29年4月27日判タ1446号142頁資本金の額の減少が債権者を害するおそれがないとして無効とされなかった事例)です。

 

下級審判例ですが、これまで判例がほとんどなかった問題に関する注目すべき判例で、重要判例解説にも掲載されています(会社法判例百選第4版のAppendixにも掲載されると予想します)。

 

 

(事案の概要)

 Y社は、平成27年6月の定時株主総会において、同年8月14日を効力発生日として、資本金の額を約4億7800万円から2000万円に変更すること(以下「本件資本金額減少」という)を決議した。Y社に対してリース料等約400万円の債権を有するX社は、異議申述期間内に本件資本金額減少に異議を述べたが、Y社は弁済等をせず、本件資本金額減少に基づく変更登記を行った。X社は、Y社に対して、本件資本金額減少の無効等を求めて訴えを提起した。

(問題の所在)

資本金の額の減少に対して債権者が異議を述べた場合、会社は、当該債権者に対して、弁済し、もしくは相当の担保を提供し、または当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない(会社法449条5項)。ただし、当該資本金の額の減少をしても、当該債権者を害するおそれがないときは、この限りではない(同項但書)。本件では、「当該債権者を害するおそれがない」といえるか否かが問題となった。

 

(判旨)

(ⅰ)資本金の額の減少における「債権者を害するおそれ」については、当該資本金の額の減少によって抽象的に将来に向けて剰余金の分配可能性が高まる(会社財産に対する拘束が弱まる)というだけでなく、資本金の額の減少が債権者により具体的な影響を与えるかどうかを検討して判断すべきである

その判断に当たっては、資本金の額の減少の直後に剰余金の配当等が予定されているか否かに加え、当該会社債権者の債権の額、その弁済期、当該会社の行う事業のリスク、従来の資本金および減少する資本金の額等を総合的に勘案し、当該会社債権者に対して不当に付加的なリスクを負わせることがないかという観点から行うべきである。

(ⅱ)確かに、本件においては、Y社の会社財産の分配が直ちに可能となるわけではないとしても、資本金の額が約4億7800万円であったものを、突然2000万円に減少されてしまっては、物的会社である株式会社に対する信用は著しく低下せざるを得ない。このような場合、例えば、会社の規模(資本金の額)を信用して、多額の債権を長期で貸し付けている会社債権者にとっては「債権者を害するおそれ」があるといえる場合もあり得る。しかし、本件においては、X社のY社に対する債権額は400万円程度であり、その請求を認容する原判決には仮執行宣言が付されていて、いつでも強制執行が可能な状態となっている上、Y社は、当審において上記債権を争っていないから、将来におけるY社のリスクを考慮する必要はないといえる

したがって、X社については、本件資本金額減少が現時点においてX社を害するおそれがあるかどうかという観点から検討すれば足り、少なくとも現時点においては、本件資本金額減少によりY社の会社財産が減少することはないのであるから、X社を害するおそれはないというべきである。

 

 

 

(解説)

 

 本判決は、資本金の額の減少に際しての「債権者を害するおそれ」の有無に関して公刊裁判例として初めて判断を下したものであり、重要な意義を有する。

学説では、資本金の額の減少による「債権者を害するおそれ」の有無は債権の額や弁済期等を考慮して判断すべきであるとされており(江頭憲治郎『株式会社法(第7版)』706頁注5)、会社の資産状態がよく、かつ債権の期限が短いときなどは、債権者を害するおそれはないと解されている。また、剰余金の配当等が予定されているか否かも考慮すべき要素であると指摘されている(新基本法コンメ(2)第2版437頁(岸田))。

本判決は、こうした学説に沿ったものといえる。 

本判決の解釈方法(個別の債権者に対する具体的な影響を検討するという方法)は、組織再編などでの債権者異議手続における「債権者を害するおそれ」の解釈にも妥当すると考えられる。

 

 (本判例のおすすめ評釈など)

 

弥永真生・ジュリスト1522号(2018)2頁

柳 明昌・ジュリスト1531号(平成30年度重要判例解説)商法9

 

今回の記事は以上です。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです!!

それではまた!!!

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判例解説・東京高決平成29年7月19日(公募による新株発行の不公正発行該当性)

 

こんにちは、コポローです。

「最近の会社法関係の重要判例について、学習者向けに要点を分かりやすく解説する」記事を連載しています。

最近の予備試験や司法試験では、裁判例を題材(元ネタ)の一部とした出題が散見されます。

そこで、重要判例解説や商事法務掲載の解説などを参考に、各種試験との関係で重要な裁判例をピックアップし、要点を分かりやすく解説していきたいと思います。

「最近の判例」の基準としては、会社法判例百選第3版に掲載されていない判例を念頭においています。

   

 

第6回となる今回の判例は、東京高決平成29年7月19日金判1532号57頁公募による新株発行の不公正発行該当性が問題となった事例。出光興産事件)です。

従来、新株発行の不公正発行該当性が争われた事案は、第三者割当増資のケースがほとんどでした。

そうした中、本決定は、公募増資による新株発行にかかる不公正発行該当性について詳細な判断を下した貴重な裁判例です。

 

(事案の概要)

Y社は石油精製および油脂製造業等を目的とする株式会社であり、その発行済株式総数は1億6000万株で、東証第1部に上場されている。Y社の創業家およびその関係者であるX1~X6は、Y社の株式を5427万株余り(持株比率約33.92%)保有している。AらY社の経営陣は同業を営むB社とY社との合併・経営統合を目指していたが、Xらはこれに反対していた。

Y社は、平成29年7月3日、取締役会において、普通株式4800株を公募により発行(本件新株発行)することを決定した。それによる調達資金の使途について、Y社は、関連会社への投融資、Y社の設備投資・研究開発資金のほか、Y社がB社株式の取得を行った際に金融機関から借り入れた短期借入金(本件ブリッジローン契約に基づく借入金)の返済資金の一部に充当するとしていた。本件新株発行においてXらが新たに株式を取得しなければ、Xらの持株比率は約26.09%となる。

Xらは、本件新株発行が不公正発行に当たるとして、本件新株発行の仮差止めを申し立てた。原決定(東京地決平成29年7月18日金判1532号41頁)は、不公正発行該当性の判断基準として、従来の裁判例と同様、いわゆる主要目的ルールを採用したうえで、本件新株発行の主要な目的が、客観的な資金調達の目的ではなく、XらとAらY社経営陣との間の支配権争いにおいてAらを有利な立場に置くとの目的であるとまで断ずるに足りる証拠はないとして、申立てを却下した。これに対してXらが抗告した。

 

(判旨)

東京高裁は、原決定と同様、主要目的ルールを採用したうえで、次のように判示して、抗告を棄却した。

一般論として、(ア)上場企業の公募増資においては、新株の割当先は引受証券会社により決定され、発行会社は割当先を引受証券会社に指示することはできず、日本証券業協会の自主規制により、引受証券会社による割当先への配分については、『公正を旨とし、合理的な理由なく特定の投資家に偏ることのないよう』に行われることが求められているほか、特定の投資家による応募額の上限が定められており、発行会社の意図を汲んだ配分が行われたり、大株主が出現することはないことから、割当先は取締役の意思とは無関係に決定され、割当先が取締役の意向に沿って議決権を行使する保証はないこと

(イ)取締役に反対する株主や第三者も株式の割当を受ける可能性があること

(ウ)取締役に反対する株主が、公募増資後、株式市場に売りに出された株式を取得する可能性も否定できないことからすると、第三者割当増資の場合に比して、取締役に反対する株主らの支配権を減弱させる確実性が弱いものと考えられる。Xらが新株の割当を受けることによって現在の株式比率を維持するのに必要な資金を調達することが現実には困難であるとしても、Xらにおいて本件新株発行に応募したり、Xらと意見を同じくする者らに応募を呼び掛けたりすることが可能であることは否定できない。

 

また……現にXらに同調している株主が相当程度いるのであって、上記(ア)ないし(ウ)の点も併せて考慮すれば、公募により新たに株主となる者においても、そのほとんどがY経営陣の提案に賛成するとは限らないのであるから、第三者割当増資の場合に比してY経営陣に反対する株主らの支配権を減弱させる確実性が弱いといわざるを得ず、そうであるとすれば、AらY経営陣の全部または一部に株主を巻き込んだ相手方の支配権をめぐる実質的な争いにおいて自らを有利な立場に置くとの目的が存在したものと一応認められるとしても、当該目的が新株発行の唯一のまたは主要な目的であるか否かを判断するに当たっては、公募増資の上記のような制約ないし事情を考慮する必要があるというべきである。

 

 

(解説)

本決定は、まず、公募増資による新株発行の場合においても、いわゆる主要目的ルールに基づき不公正発行該当性を判断するとしている。

もっとも、本決定は、公募増資においては、支配権維持・獲得の効果が第三者割当増資に比べて弱いことから、第三者割当増資の場合に比べて、支配権維持目的が主要な目的であると判断されにくいことを示したといえる

とはいえ、公募増資である点は考慮要素の一つにすぎず、公募増資の場合におよそ不公正発行であると判断されないわけではない。とくに主要株主による経営陣の入替えなどが迫っており公募増資について経営陣の利益相反性が高い場合や、経営陣の主張する資金調達計画等が具体性・合理性に乏しい場合には、公募増資の場合でも不公正発行と判断される場合があると解される(高橋陽一)。

本判決には、経営統合の準備行為によって生じた借入金の返済を理由に公募増資を認めてよいかという疑問も指摘されている(高橋)。

 

 

 (本判例のおすすめ評釈など)

杉田貴洋・商事法務2156号9頁

高橋陽一・リマークス リマークス58号86頁

 

今回の記事は以上です。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです!!

それではまた!!!

 

 

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判例解説・最決平成29年8月30日(特別支配株主の株式売渡請求にて売買価格決定申立てができる株主の範囲)

 

こんにちは、コポローです。

「最近の会社法関係の重要判例について、学習者向けに要点を分かりやすく解説する」記事を連載しています。

最近の予備試験や司法試験では、裁判例を題材(元ネタ)の一部とした出題が散見されます。

そこで、重要判例解説や商事法務掲載の解説などを参考に、各種試験との関係で重要な裁判例をピックアップし、要点を分かりやすく解説していきたいと思います。

「最近の判例」の基準としては、会社法判例百選第3版に掲載されていない判例を念頭においています。

   

 

第5回となる今回の判例は、最決平成29年8月30日民集71巻6号1000頁特別支配株主による株式売渡請求がなされた場合に売買価格の決定の申立てをすることができる株主の範囲が問題となった事例)です。

平成26年会社法改正で導入された「特別支配株主の株式売渡請求制度」に関する初めての最高裁判例であり、試験対策の観点からも重要です(司法試験や予備試験では、平成26年会社法改正に関する出題がありそうです)。

 

(事案の概要)

 Zは振替株式を発行している株式会社Aの株式を公開買付けにより取得して会社法179条1項の特別支配株主となり、平成27年12月、Aに対して、同項の規定による株式売渡請求をしようとする旨および会社法179条の2第1項各号に掲げる事項を通知した。Aは、当該通知に係る株式売渡請求を承認し、会社法179条の4第1項1号および社債、株式等の振替に関する法律161条2項に基づき、当該承認をした旨、および対価の額等の会社法179条の4第1項1号に掲げる事項について公告した。Xは、当該公告後に譲り受けたAの売渡株式3000株について、会社法179条の8第1項に基づく売買価格の決定の申立てを行った。

 

(判旨)

判例は、以下のように述べて、Xは売買価格決定の申立てをすることができないとした。

「特別支配株主の株式売渡請求は、その株式売渡請求に係る株式を発行している対象会社が、株主総会の決議を経ることなく、これを承認し、その旨及び対価の額等を売渡株主に対し通知し又は公告すること(〔会社〕法179条の4第1項1号、社債、株式等の振替に関する法律161条2項)により、個々の売渡株主の承諾を要しないで法律上当然に、特別支配株主と売渡株主との間に売渡株式についての売買契約が成立したのと同様の法律関係が生ずることになり(法179条の4第3項)、特別支配株主が株式売渡請求において定めた取得日に売渡株式の全部を取得するものである(法179条の9第1項)。法179条の8第1項が売買価格決定の申立ての制度を設けた趣旨は、上記の通知又は公告により、その時点における対象会社の株主が、その意思にかかわらず定められた対価の額で株式を売り渡すことになることから、そのような株主であって上記の対価の額に不服がある者に対し適正な対価を得る機会を与えることにあると解されるのであり、上記の通知又は公告により株式を売り渡すことになることが確定した後に売渡株式を譲り受けた者は、同項による保護の対象として想定されていないと解するのが相当である」 

 

(解説)

 最高裁は、会社法の規定ぶりから売買価格決定申立制度の趣旨を導いており、実質的な考慮については特に明示していないが、その背後には、「通知や公告によって株式売渡請求の事実や具体的な対価等が対外的にも明らかになった後にあえて売渡株式を譲り受けた者に、当該対価の額に関して不服をいう機会を与える必要性は乏しい」との考慮があると考えられる(調査官解説)

しかし、このような考慮をするにしても、通知または公告後に売渡請求が行われていることを知らずに株式を譲り受けた者についてまで、申立適格を否定する必要はないのではないかとの疑問がある(田中亘)。

また、売買価格決定の申立てには特別支配株主が不当な対価で株式を取得することを抑止する機能があり、本判例のように申立てのできる売渡株主の範囲を限定することは当該抑止機能を弱めることになる点で問題となりうる(田中亘)。

おそらく、本判例はこうした抑止機能を重視しないのであろうが、そもそも本判例が実質的・政策的考慮を明示せずに、売買価格決定申立制度の趣旨を断定した点には批判が強い(田中亘)。

また、本判例の射程についても検討の必要がある。相続などの一般承継の場合には本判例の射程は及ばないとの見解があるほか、通知または公告の時点での株主がその後に買い増した株式について売買価格決定の申立てをすることに関して、本判例を妥当させて申立適格を否定してよいかについては疑問も呈されている(松尾健一)。

さらに、他の手法による二段階買収における規律への影響も問題となる。二段階買収における二段階目の取引として利用可能な会社法上の手段は、特別支配株主の株式売渡請求以外にも存在し、そのいずれにおいも売買価格決定の申立てに類似した制度が用意されている(会社法172条、182条の4・182条の5、785条・786条)。本判例の考え方によれば、二段階目の取引にかかる株主総会決議の成立後に対象会社の株式を取得した者は、上記の各制度を利用できないことになろう(加藤貴仁)。

 

 

 (本判例のおすすめ評釈など)

松田敦子・ジュリスト1516号(2018)92頁(調査官解説)

田中亘「商法学における法解釈の方法」民商154巻1号(2018)62頁

加藤貴仁・ジュリスト1518号(2018)103頁

松尾健一・法教447号(2017)149頁(R3予備試験考査委員)

 

 

今回の記事は以上です。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです!!

それではまた!!!

 

 

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連載の過去回で解説した判例はこちらです↓

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ロースクール生・法学部生がGWにやるべきこと5選

 

こんにちは、コポローです。

もうすぐGWですね!!GWは非常に貴重な時間です。

GWの後は、しばらく祝日がないので、まとまった時間が取りにくいです。

GWを有効活用できたかどうかは、今学期の成績にも大きく影響します

そこで、今回は、ロースクール生・法学部生がGWにすべきことについて、私の経験も踏まえて解説したいと思います。

 

目次

 

 ①生活リズムを整える(すでに整っている人は乱さない)

まず、大前提として重要なのは、規則正しい生活を送ることです。

寝不足などで生活が乱れると、集中力が低下して、勉強の効果が激減します。

生活リズムの乱れにより、風邪をひくなど体調まで悪化すれば、勉強自体が困難になります。

なので、まずは、GWを利用して生活リズムを整え、規則正しい健康的な生活を心がけてましょう!! 

 

具体的には、以下のようなことを心がけましょう!

・決まった時間に寝る(夜更かししない)

・決まった時間に起きる(個人差はありますが、一般に睡眠時間は7~8時間が最適)

・暴飲暴食しない(腹八分目が健康にも脳にも良い)

・ウォーキングで十分なので、なるべく運動をする(運動には脳にも良いというエビデンスが多数あります)

 

当たり前のことですが、ちゃんとできている人は意外に多くないです。

これらをちゃんとやるだけで、周りに差をつけることができます。 

 

参考記事

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②4月の授業の復習

法律学の学習は「積み重ね」になので、序盤でつまづくと、その後の学習もうまくいきません。

ですので、4月の授業で理解が追いついていない部分は、GWを利用して、しっかり復習しましょう。

わからない部分は、教員にメールで質問する(またはGW明けにすぐに質問する)などしましょう。

会社法・商法に関することは、本ブログやツイッター@KaishahoBlog)で質問してもらえれば、できる限りお答えしますよ!!

 

ロースクールの授業の予習

ロースクールでは、日々の予習が大変です。

そこで、GWを利用して、予習のストックを「少し」ためておきましょう(あまり先の授業まで予習するのは記憶力の観点から効率的ではありません)。 

もっとも、予習に時間をかけすぎるのは効率が悪いです。

まずは、②の復習をしっかりやって、時間が余った範囲で予習をするとよいでしょう。

 重要度は、復習>>>>>予習です。

   

④学習環境の見直し(部屋の整理など)

オンライン授業が増え、在宅でも勉強時間が長くなった人も多いと思います。

集中して効率的に勉強するためには、勉強の環境がとても重要です。

断捨離、整理整頓、部屋の掃除などををして、自宅の勉強環境を最適化するための時間として、GWはとてもおすすめです。

部屋の片づけや掃除は、勉強合間のリフレッシュとしてもおすすめです。

よい運動にもなりますし、その後の勉強のモチベーションも高まるからです。

 

参考記事 

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⑤普段勉強できない部分の勉強

GWなどの長期休暇は、普段忙しくて手が回らない部分の勉強をする時間としてもおすすめです。

もっとも、夏休みや春休みと比べるとGWは短期間であるため、あまり大掛かりな勉強には向きません

おすすめとしては、新しい判例(令和2年度重要判例解説など)法改正(令和元年会社法改正など)について勉強するのがちょうどよいです。

 

本ブログの参考となる記事を挙げておきます 

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おわりに

以上、ロースクール生や法学部生がGWにすべきことを5つ紹介しました。

最後に、GWはリフレッシュにも最適の期間です。

5月は気候も良いので、天気の良い日に自然の中を散歩する、友人と(感染対策をしたうえで)遊ぶなどして、リフレッシュしましょう!!

 

本記事が少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

それではまた!

まとめ記事・令和元年会社法改正のポイント

 

こんにちは、コポローです。

令和元年会社法改正では、細かいテクニカルな改正が多く、受験生や法学部生にとっては、とっつきにくい内容となっています。

 

本ブログでは 6回にわたって、重要な改正項目の解説を行ってきましたので、本記事でまとめておきます。

   

 (1)株主総会資料の電子提供

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 (2)株主提案権の制限

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(3)取締役の報酬

kaishahou.hatenablog.jp

 

(4)会社補償とD&O保険

kaishahou.hatenablog.jp

 

(5)社外取締役の活用

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(6)株式交付

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本記事は以上です。

それではまた!

 

会社法改正に関するおすすめの書籍はこちらです↓ 

 


 

 

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判例解説・最決平成29年2月21日(株主総会決議による代表取締役の選定)

 

こんにちは、コポローです。

「最近の会社法関係の重要判例について、学習者向けに要点を分かりやすく解説する」記事を連載しています。

最近の予備試験や司法試験では、裁判例を題材(元ネタ)の一部とした出題が散見されます。そこで、重要判例解説や商事法務掲載の解説などを参考に、各種試験との関係で重要な裁判例をピックアップし、要点を分かりやすく解説していきたいと思います。

「最近の判例」の基準としては、会社法判例百選第3版に掲載されていない判例を念頭においています。

   

 

第4回となる今回の判例は、最決平成29年2月21日民集71巻2号195頁非公開会社において取締役会によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることができる旨の定款規定の有効性が問題となった事例)です。

 

(事案の概要)

 Y1社は非公開会社であり、取締役会設置会社である。Y1社の定款には、「代表取締役は取締役会の決議によって定めるものとするが、必要に応じ株主総会の決議によって定めることができる」旨の定め(本件定め)があった。平成27年9月に開催されたY1社の株主総会において、Y2を取締役に選任する旨の決議、およびY2を代表取締役に選定する旨の決議がなされた。Y1社の代表取締役であったXは、これらの決議が無効であるなどと主張して、Yらに対し、Y2の取締役兼代表取締役の職務執行停止および職務代行者選任の仮処分命令の申立てをした。

 

(判旨)

判例は、(ア)取締役会を置くことを当然に義務付けられているものではない非公開会社会社法327条1項1号参照)が、その判断に基づき取締役会を置いた場合、株主総会は、会社法に規定する事項および定款で定めた事項に限り決議をすることができることとなるが(同295条2項)、会社法において、この定款で定める事項の内容を制限する明文の規定はないこと、

および(イ)会社法は取締役会をもって代表取締役の職務執行を監督する機関と位置付けていると解されるが、取締役会設置会社である非公開会社において、取締役会の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることができることとしても、代表取締役の選定および解職に関する取締役会の権限(同362条2項3号)が否定されるものではなく、取締役会の監督権限の実効性を失わせるとはいえないことを理由に、

取締役会設置会社である非公開会社における、取締役会の決議によるほか株主総会の決議によっても代表取締役を定めることができる旨の定款の定めは有効である」と判示した。

   

(解説)

 本判例は、あくまで、非公開会社において、取締役会の代表取締役選定・解職権を排除せずに株主総会にも代表取締役の選定権を付与する定款の定めを有効としたものである。

したがって、その射程については、大きく3つの問題がある。

第1に、公開会社においても本件定めが有効とされるか否かが問題となる。

これについては、本判例の挙げる2つの理由は公開会社にも当てはまることから、公開会社においても本件定めは有効であるとみる見解(前田雅弘・弥永真生など)と、本判例は、取締役会の設置が強制されていない非公開会社の事例であるがゆえに、広い定款自治を認めたのであって、公開会社には直ちに妥当しないとする見解(松井智予・大杉謙一など)がある。

第2に、株主総会代表取締役の選定権限のみならず解職権限も付与する定款の定めが有効とされるかが問題となる。

これについては、本判決の挙げる2つの理由は代表取締役の解職にも当てはまるため、そのような定款の定めは有効であると考えられる。

第3に、取締役会の代表取締役選定・解職権限の全部または一部を否定したうえで、株主総会に当該権限を与える旨の定款の定めが有効とされるか否かが問題となる。

これについては、本決定が取締役会の監督権限を重視しているとみて、本決定の考え方によればこのような定款の定めの効力は否定されると考える見解(大杉など)がある一方で、この場合でも取締役会は株主総会を招集して代表取締役の選定・解職に関する議案を提出することができるなど、監督権限を完全に喪失するわけではなく、株主がそのような定款の定めを望む場合に定款自治を否定する必要はないなどとして、当該定款の定めを有効と解する見解(前田など)もある。

これら3つの問題はそれぞれ独立しており、組み合わせることで様々なパターンを考えることができる。本判例は、そのうちの一つのパターンについて判示したにすぎない。他のパターンについて最高裁の立場は明確に示されているわけではなく、今後の議論に委ねられているとみるべきである(調査官解説)。

 

 (本判例のおすすめ評釈)

松本展幸・ジュリ1521号(2018)106頁(調査官解説)

前田雅弘・ジュリ臨増 1518号104頁(平29年重要判例解説)

松井智予・論究ジュリ 23号158頁 

大杉謙一・リマークス 56号90頁

松中学・民商 153巻6号1002頁

 

今回の記事は以上です。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです!!

それではまた!!!

 

 

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判例解説・最判平成30年2月15日(親会社が子会社従業員に対して負う信義則上の義務)

 

こんにちは、コポローです。

「最近の会社法関係の重要判例について、学習者向けに要点を分かりやすく解説する」記事を連載しています。

最近の予備試験や司法試験では、裁判例を題材(元ネタ)の一部とした出題が散見されます。そこで、重要判例解説や商事法務掲載の解説などを参考に、各種試験との関係で重要な裁判例をピックアップし、要点を分かりやすく解説していきたいと思います。

「最近の判例」の基準としては、会社法判例百選第3版に掲載されていない判例を念頭においています。

   

 

第3回となる今回の判例は、最判平成30年2月15日判時2383号15頁(子会社の従業員に対する親会社の信義則上の義務が問題となった事例)です。

 

(事案の概要)

Xは、Y₁社の子会社Y₂社の元従業員であり、Y₁社の事業場内の工場でY₂社の業務に従事していた。Y₁社は、自社およびその子会社で構成されるグループ会社の法令遵守体制整備(以下「本件法令遵守体制」という)の一環として、グループ会社の事業場内で就労する者が法令等の遵守に関する事項を相談できる相談窓口(以下「本件相談窓口」という)を設けていた。Y₁社の他の子会社であるY₃社の従業員Y₄は、XのY₂社在職中、上記工場で就労中のXに交際を求める発言を繰り返し、Xの自宅に押し掛けるなどし(以下「本件行為1」という)、また、XのY₂社退職後もXの自宅付近で数回自己の自動車を停車させるなどした(以下「本件行為2」という)。Xの元同僚であるAは、Xのために、本件行為2に関して、XおよびY₄に事実確認等の対応をしてほしい旨の申出(以下「本件申出」という)を本件相談窓口に行った。Y₁社は、本件申出を受け、Y₂社およびY₃社に依頼して、Y₄等への聞き取り調査を行わせる等したが、当該事実は存在しない旨のY₂社の報告を踏まえ、Xへの事実確認はせずに、Aに対して、本件申出に係る事実は確認できなかった旨伝えた。Xは、Y₁社らに対し、債務不履行または不法行為に基づき損害賠償を請求した。

原審は、本件行為1、2が不法行為に該当すると判断した上で、Xの請求を一部認容した。その際、Y₁社について、本件法令遵守体制の整備を通じ、自ら宣明し負担した相談窓口を通じて対応する義務の違反が認定されている。

 

(判旨)

(ⅰ)Xは、Y₂社に雇用され、Y₂社の指揮監督の下で労務を提供していたというのであり、Y₁社は、本件当時、法令等の遵守に関する社員行動基準を定め、本件法令遵守体制を整備していたものの、Xに対しその指揮監督権を行使する立場にあったとか、Xから実質的に労務の提供を受ける関係にあったとみるべき事情はない。また、Y₁社において整備した本件法令遵守体制の仕組みの具体的内容が、Y₂社が使用者として負うべき雇用契約上の付随義務をY₁自らが履行しまたはY₁の直接間接の指揮監督の下でY₂社に履行させるものであったとみるべき事情はうかがわれない。以上によれば、Y₁社は、自らまたはXの使用者であるY₂社を通じて本件付随義務(雇用契約上の付随義務として、使用者が就業環境に関して労働者からの相談に応じて適切に対応すべき義務)を履行する義務を負うものということはできず、Y₂社が本件付随義務に基づく対応を怠ったことのみをもって、Y₁社のXに対する信義則上の義務違反があったものとすることはできない。

(ⅱ)(a)もっともY₁社は、本件当時、本件法令遵守体制の一環として、本件グループ会社の事業場内で就労する者から法令等の遵守に関する相談を受ける本件相談窓口制度を設け、上記の者に対し、本件相談窓口制度を周知してその利用を促し、現に本件相談窓口における相談への対応を行っていた。その趣旨は、本件グループ会社から成る企業集団の業務の適正の確保等を目的として、本件相談窓口における相談への対応を通じて、本件グループ会社の業務に関して生じる可能性がある法令等に違反する行為(以下「法令等違反行為」という)を予防し、または現に生じた法令等違反行為に対処することにあると解される。これらのことに照らすと、本件グループ会社の事業場内で就労した際に、法令等違反行為によって被害を受けた従業員等が、本件相談窓口に対しその旨の相談の申出をすれば、Y₁社は、相応の対応をするよう努めることが想定されていたものといえ、上記申出の具体的状況いかんによっては、当該申出をした者に対し、当該申出を受け、体制として整備された仕組みの内容、当該申出に係る相談の内容等に応じて適切に対応すべき信義則上の義務を負う場合があると解される。

(b)これを本件についてみると、Xが本件行為1について本件相談窓口に対する相談の申出をしたなどの事情がうかがわれないことに照らすと、Y₁社は、本件行為1につき、本件相談窓口に対する相談の申出をしていないXとの関係において、上記(a)の義務を負うものではない。

(c)また、本件申出は、Y₁社に対し、Xに対する事実確認等の対応を求めるというものであったが、本件法令遵守体制の仕組みの具体的内容が、Y₁社において本件相談窓口に対する相談の申出をした者の求める対応をすべきとするものであったとはうかがわれない。本件申出に係る相談の内容も、Xが退職した後に本件グループ会社の事業場外で行われた行為に関するものであり、Y₄の職務執行に直接関係するものとはうかがわれない。しかも、本件申出の当時、Xは、既にY₄と同じ職場では就労しておらず、本件行為2が行われてから8箇月以上経過していた。したがって、Y₁において本件申出の際に求められたXに対する事実確認等の対応をしなかったことをもって、Y₁のXに対する損害賠償責任を生じさせることとなる上記(a)の義務違反があったものとすることはできない。

 
 

 

(解説)

本判決は、企業グループ全体にわたる法令遵守体制を整備した親会社が子会社の従業員に対して負う義務について最高裁が初めて判断を示したものであるが、事例判決であることもあり、その理解は容易でない。

判旨(ⅰ)の意義は、Y₁社がXに指揮監督権を行使する立場や実質的にXから労務の提供を受ける立場にある場合、または本件法令遵守体制の仕組みの具体的内容次第では、Y₁社は、自らまたはY₂社を通じて付随義務を履行する義務を負いうることを示唆した点にある。

そして、判旨(ⅱ)は、「申出の具体的状況いかんによっては、当該申出をした者に対し、当該申出を受け、体制として整備された仕組みの内容、当該申出に係る相談の内容等に応じて適切に対応すべき信義則上の義務を負う場合がある」とした点で極めて重要である。(c)の判示は、被害者と目される者本人が申出をしていない場合でも、その者に損害賠償請求権が認められうることを前提にしていると思われる。どのような場合に親会社が信義則上の義務を負うかについては、個別具体的に判断するほかなく、今後の事例の集積が待たれる。

本件は、被害者X本人ではなくAが相談申出をしている点、Y₄の職務執行に直接関係しない職場外での行為が問題となった点、Xは既に退職している点、Y₂社等によりY₄等への聞き取り調査はなされている点など、Y₁社の責任が認められにくい事案であったといえる。

 

 

 (本判例のおすすめ評釈)

尾崎悠一・ジュリ臨増 1531号103頁(平30重判解)

得津晶・法学(東北大学) 82巻2号55頁

 

※本判決は労働法の観点からも重要です!!

労働法学者の評釈はこちら↓

竹内(奥野)寿・ジュリ 1517号4頁

水島郁子・阪大法学(大阪大学大学院) 69巻1号131頁

日野勝吾・ジュリ臨増 1531号204頁(平30重判解)

  

 

今回の記事は以上です。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです!!

それではまた!!!

 

 

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会社法事例演習教材の解答例Ⅰ-6(設例6-1前半)取締役の経営判断と任務懈怠責任

こんにちは、コポローです。

今日は会社法事例演習教材 Ⅰ-6(設例6-1前半)の解答例を紹介します。

テーマは、 取締役の経営判断と任務懈怠責任です。

試験に出やすい超重要な論点なので、しっかり勉強しましょう! 

   

 

(1)経営判断と法令違反

Q1

企業経営は必然的にリスクを伴うものであり、経営判断の結果として会社に生じた損害につき後知恵によって取締役に責任を負わせると、取締役は大胆な経営判断を行うことを避けるようになってしまう(萎縮効果)。これは、会社・株主の利益の最大化につながらず、ひいては社会経済を停滞させることになってしまうと考えられている。株主も、経営判断の失敗についてある程度のリスクを織り込んで投資している。

 

以上のようなことから、判例・学説上、経営判断原則という考え方が広がっており、取締役の経営判断に係る善管注意義務違反は、①判断の過程(判断の前提となる事実確認や調査)、または②判断の内容(推論過程も含む)に、著しい不注意(著しく不合理な点)がない限り、認められないと考えられている。最判平成22年7月15日会社法判例百選第3版50事件) 

 

平成22年最判の前は、①については不注意(不合理な点)がないか、②については著しい不注意(著しく不合理な点)がないかを審査する(①と②で審査密度を変える)下級審裁判例と学説が多数であった。しかし、平成22年最判により、①②いずれも「著しい」との限定が付され、それを支持する学説(田中亘など)が有力になっている。

 

※しかし、その後、担当裁判官による回顧録会社法コンメンタール第19巻に付いていた小冊子には、金築誠志・元最高裁判事と、森本滋先生の対談記事(タイトル「裁判官四方山話」)にて、上記のような平成22年最判の読み方が誤りであることが示されている。以下、引用する。

 

アパマンショップ事件判決で、決定の過程と内容の双方が、「著しい不合理の有無」という同じ基準になっているのは、下級審の傾向とちょっと違うんじゃないかというお話ですね。(中略)、実は、この点が強い関心を惹くとは、あまり思わなかったんです。この判決は判決集に載っていませんが、なぜ載っていないかというと、あくまで事例判断という位置付けだからだと思います。
 判決に書かれた一般論が注目を惹き、それが理論的に妥当かどうかの議論の対象になることはよく理解できるんですけれども、ただ、結論を導くための前提として判示された一般論が、あらゆる場合に適用して妥当な結論が出るように、すべての要素、要件について漏らさず判示しているかというと、常にそうであるとはいえないのですね。
 この事件では、誰の意見を聴いていたかとか、そういう決定の過程は問題になっていますけれども、決定の前提となった事実認定や事実認識の点は、まったく問題になっていないのです。

 経営判断の原則の適用につき、決定の過程と内容とで基準を分けるという考え方の最初の裁判例は、野村證券事件の第一審判決(東京地判平成5・9・16判時1426号25頁)だと思います。
 この判決の「経営判断の前提となった事実の認識について不注意な誤りがなかったかどうか」、ここの部分は一般的な過失が基準です。その後の、「また、その事実に基づく意思決定の過程が通常の企業人として著しく不合理なものでなかったかどうか」、ここの意思決定の過程の段階になると、「著しい不合理かどうか」という基準になっているのです。こういう区分けになっている理由は、事実認識はあまり裁量になじまないところがあるので通常の過失の基準、裁量が働くのは、事実認識に基づくその後の検討過程からだという考え方ではないかと思います。(中略)

 アパマンショップ事件では、生の事実認識は問題になっていないので、判決が「決定の過程」と言っているのは、その後のことしか念頭に置いていない。ですから、経営判断の原則の適用基準という点で、例えば野村一審判決と、必ずしも考え方が違うというわけではないと思います。』

 

今後、教科書や判例百選(2021年秋頃に第4版が出る予定)などの解説も変更される可能性があるので、注意しましょう。

 

参考記事

アパマンショップ最高裁判決における経営判断原則の判断基準に関する、金築誠志元判事の発言を読んで - 弁護士川井信之の企業法務(ビジネス・ロー)ノート (livedoor.jp)

 

 

Q2

Q社から冷凍ウナギを買い入れることにつきAに任務懈怠(善管注意義務違反)があるか否かについては、法令違反や利益相反がないことから、 経営判断原則によって判断される。

Aは綿密な調査と慎重な検討のうえで、当該買い入れの判断を行っており、①判断の過程(事実確認・情報収集)と②判断内容のいずれにおいても、著しく不合理な点はない

 

 ため、任務懈怠(善管注意義務違反)は認められない。

   

Q3 

Bは販売担当の取締役であるが、法令違反を認識しながらそれを是正することなく販売を続けていたといえる。取締役には法令遵守義務(355条)が課されており、会社の利益になるという理由で法令に違反する裁量はない(経営判断原則は法令遵守義務の審査については原則及ばない)ことから、Bには任務懈怠がある。

 

 

⇒1

法令違反と任務懈怠の関係については、一元説と二元説という2通りの理解がある。

二元説(多数説・判例(平成12年7月7日会社法判例百選第3版49事件※会社法制定前の判例であるが、法改正によって特に変更があったわけではないとされる))は、法令違反自体が任務懈怠になると考える。原告側は、法令違反さえ主張・立証すれば、任務懈怠要件を充足することができる。これに対して、取締役側が、無過失の抗弁(法令違反について善管注意義務違反がないこと)を主張・立証して責任を免れることができる

 

一元説(少数有力説)は、法令違反を主張立証しただけでは任務懈怠とはいえず、法令違反について善管注意義務違反があったといえて初めて任務懈怠要件が充足されるとする。善管注意義務違反と過失は重なるので、任務懈怠(=善管注意義務違反)が認定された場合、被告側は、無過失の抗弁を主張する余地はない。)

 

 

⇒2

取締役の法令遵守義務における法令の意義については、問題文記載のとおり、大きく分けて2通りの見解(限定説と非限定説)があったが、最判平成12年7月7日 会社法判例百選第3版49事件によって、取締役が遵守すべき法令は、取締役または会社を名宛人とするすべての法令であるとする非限定説が判例・通説となった。

 

 

 

設例6-1の前半の解説は、以上です。

 

経営判断原則・法令遵守義務は、重要なテーマですので、詳しめの教科書・判例百選でしっかり復習しましょう!!

それでは、また次回!

 

 

 設例6-1後半の解説はこちらです。

kaishahou.hatenablog.jp

 

 

 

 

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判例解説・最判平成28年2月15日(議案を否決する株主総会決議にかかる決議取消しの訴えの適法性)

 

こんにちは、コポローです。

「最近の会社法関係の重要判例について、学習者向けに要点を分かりやすく解説する」記事を連載しています。

最近の予備試験や司法試験では、裁判例を題材(元ネタ)の一部とした出題が散見されます。そこで、重要判例解説や商事法務掲載の解説などを参考に、各種試験との関係で重要な裁判例をピックアップし、要点を分かりやすく解説していきたいと思います。

「最近の判例」の基準としては、会社法判例百選第3版に掲載されていない判例を念頭においています。

   

 

第2回となる今回の判例は、最判平成28年3月4日民集70巻3号827頁議案を否決する株主総会決議にかかる決議取消しの訴えの適法性が問題となった事例)です。

 

(事案の概要)

非取締役設置会社のY社(被告・控訴人・被上告人)には、X1・X2(原告・被控訴人・上告人。以下「Xら」という)およびAの3名の株主がおり、いずれも取締役であった。平成26年5月26日開催のY社臨時株主総会において、Xらの解任議案が否決されたため、AはXらにつき取締役解任の訴えを提起した。これに対して、Xらは当該臨時株主総会の招集手続には瑕疵があったとして、否決された株主総会決議(以下「本件否決決議」という)の取消しを請求した。第1審(福岡地判平成26・11・28民集〔参考収録〕70巻3号838頁)は請求を認容したが、原審(福岡高判平成27・4・22同〔参考収録〕843頁参照)は第1審判決を取り消して請求を却下したため、Xらが上告した。

 

(判旨)

会社法は,会社の組織に関する訴えについての諸規定を置き(同法828条以下),瑕疵のある株主総会等の決議についても,その決議の日から3箇月以内に限って訴えをもって取消しを請求できる旨規定して法律関係の早期安定を図り(同法831条),併せて,当該訴えにおける被告,認容判決の効力が及ぶ者の範囲,判決の効力等も規定している(同法834条から839条まで)。このような規定は,株主総会等の決議によって,新たな法律関係が生ずることを前提とするものである。

しかるところ,一般に,ある議案を否決する株主総会等の決議によって新たな法律関係が生ずることはないし,当該決議を取り消すことによって新たな法律関係が生ずるものでもないから,ある議案を否決する株主総会等の決議の取消しを請求する訴えは不適法であると解するのが相当である。このことは,当該議案が役員を解任する旨のものであった場合でも異なるものではない。」

なお、千葉勝美裁判官の補足意見がある。


 

(解説)

①本判決の意義

本判決は、判旨引用のとおり、①決議取消しの訴えに係る会社法の規定の趣旨(株主総会等の決議によって新たな法律関係が生ずることを前提とすること)および②否決決議の一般的な性格(一般に、否決決議および当該決議の取消しによって、新たな法律関係は生じないこと)を踏まえて、否決決議の取消しを請求する訴えは不適法であると判示した。

本判決は、否決決議の取消しを求める訴えの適法性を、訴えの利益の観点から個別に判断するのではなく、端的に会社法831条に規定する「株主総会等の決議」に否決決議が含まれないという理由によって、否定したものである(調査官解説)。なお、本判決は、ある議案が否決されたことも決議であるとの理解を前提としている(調査官解説)。

株主総会決議取消しの訴えの制度は、瑕疵ある決議について、その効力がないとの主張をする方法を制限する制度である。したがって、本判決が否決決議について当該訴えの対象にならないとしたことは、否決決議には当該制限が及ばず、無効主張の一般原則が妥当することを意味する。よって、否決決議の取消しを求める訴えが不適法であっても、瑕疵がある否決決議によって法律上の不利益を受ける者は、当該決議の効力を個別に争うことができるため、その権利保護に欠けることはなく(調査官解説)、むしろ救済手段が広がるといえる(得津・後掲437頁)。

否決決議に一定の法的効果を付与する規定としては、本件で問題となった役員解任の訴えの要件を定める会社法854条1項のほか、株主による議案の再提案の制限に係る要件を定める同法304条但書き・305条6項がある。本判決は、これらの規定では否決決議によって新たな法律関係が生ずるわけではなく、否決決議が別の法律関係の要件の1つとされているにすぎないと解している(補足意見、調査官解説)。否決決議に手続上の重大な瑕疵があるときは、これらの要件としての否決決議が存在するとはいえないと解釈することになる(補足意見、調査官解説、その他学説多数)。

 

②本判決の射程

本判決は、議案を否決する株主総会決議一般について論旨を展開しており、役員解任議案以外の議案にもその射程が及ぶ。また、本判決は、株主総会「等」の決議と明記していることから、種類株主総会・創立総会・種類創立総会(会社830条1項参照)にも、その射程が及ぶ。

他方、本判決の射程が否決決議の不存在または無効の確認の訴え(会社830条1項・2項)に及ぶかは明確でない(得津・後掲438-440頁参照)。一般的な確認の訴えによって否決決議の瑕疵の存在の確認を求めることは、確認の利益が存在すれば認められるとの指摘もある(得津・後掲439頁参照)。

取締役会設置会社における株主総会の権限事項(会社295条2項)以外の事項についての決議(いわゆる勧告的決議)も、新たな法律関係を生じさせるものではないため、本判決の考え方からは、決議取消しの訴えの対象にはならないと解される。その結果、勧告的決議に係る瑕疵の主張方法にも特に制限はないことになる。勧告的決議に瑕疵が存在すること等の確認を求める訴えも、確認の利益が存在すれば適法とされる余地がある(東京地判平成26・11・20判時2266号115頁は、勧告的決議の無効確認の訴えについて、確認の利益の有無を具体的に検討している)。

 

 (本判例のおすすめ評釈)

〇大森直哉・最判解民事篇平成28年度222頁(調査官解説)

〇得津晶・民商153巻3号431頁

〇松尾健一・商事2106号4頁(R3年予備試験考査委員)

  

今回の記事は以上です。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです!!

それではまた!!!

 

 

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会社法事例演習教材の解答例Ⅰ-5(設例5-4)退職慰労金の不支給

こんにちは、コポローです。

今日は会社法事例演習教材 Ⅰ-5(設例5-4)の解答例を紹介します。

テーマは、 退職慰労金の不支給です。

応用問題ですが、試験に出やすい重要なテーマなので、しっかり勉強しましょう! 

   

 

Q1

 退職慰労金は在職中の職務執行の対価として支給される限り、「報酬等」にあたり、361条が適用される。よって、定款または株主総会決議によって額を定めなければならない。

 

お手盛りの危険も一定程度ある。退職する取締役が決議に参加しないとしても(369条2項参照) 、他の取締役が慣行を積むことで、自己の報酬が高く支払われるように図るので。

 

※なお、退職慰労金は、361条1項1号の「額が確定しているもの」にあたると考えられている。2号の額が確定していないものは、業績連動報酬のように、将来の不確定事項に左右され、額が(上限すらも)確定できない場合。退職慰労金の場合は、内規によって上限は定めることができる。

 

Q2

 取締役会(または取締役による過半数)による決定にすべて一任し、最高限度額の明示もしないのが実務。限度額を明示しない点で、通常の報酬の場合(決議で全員分の上限を定め、配分は取締役会に一任する)と異なる。 

退任取締役が一人の場合もあるので、金額を明示すると個人への支給額が明らかになってしまうため。

 

判例最判昭和39年12月11日民集18巻10号2143頁会社法判例百選第3版61事件)は、無条件の一任は許されないが、①一定の基準に従い決定すべきことを委任する趣旨なら、有効であるとした。その後、②支給基準を株主が知りうる状況が必要であるとされるようになった。

この2つの要件があれば、上限を定めない一任も認められている。

その理由としては、支給を受ける取締役はすでに退任しており、お手盛りの弊害は少ない(間接的である)点、および、個人への支給額が明らかになることを避けたいという実務界の要望にも理由がないわけではないから。

   

Q3 

通常の報酬でも、株主総会で上限を定めただけでは発生せず、 取締役会で具体的配分が決められたときに発生すると解されている。

通常報酬と違うのは、一人について、内規に従って、決議している点。

設問の内規①②だけなら、少なくとも600万円については報酬請求権が発生するとする下級審裁判例や学説がある。

しかし、多数説は、そのように考えていない。とくに、設問の内規③のように減額の可能性があるとき。③の内規がなくても、何か特別な事情があれば減額できることが予定されている。

多数説の理解からは、内規があっても、取締役会は内規に従わない自由があり、取締役会決議がない限り額が確定しないので、報酬請求権は発生しない。

よって、本問で、株主総会決議があっただけでは、具体的な報酬請求権は発生していないことになる。

 

Q4 

東京地裁平成6年12月20日判タ893号260頁参照

Aに対しては、会社法429条1項に基づく損害賠償請求や民法709条に基づく損害賠償請求をすることが考えられる。 

429条1項では「任務懈怠」が要件となる(判例)。ここでは、1週間の旅行を理由に退職慰労金を不支給とするのは、株主総会決議の趣旨に逸脱した裁量権の濫用であるとして、株主総会決議違反(355条違反)があったと主張することが考えられる。

 

P社に対しては、会社法350条に基づく損害賠償請求が考えられる。

 

※損害額をどう考えるかは問題。期待権侵害があったとして、従来の扱いも考慮して認定する必要があろう。

 

※中小企業で社長に嫌われた取締役が退職金をもらえずに、紛争になる。下級審判決には、会社法429条1項、民法709条、会社法350条などで取締役を救済するものがある。

 

 

Q5

 株主総会決議がない場合、期待権すら発生しないので、原則は何の救済もえられないというところから出発することになる。

下級審判決は、①株主総会決議に代わる総株主の同意を認定(普段から議決権行使をせず、経営に関心をもたない零細株主については同意を推定する)したり、②従業員としての退職慰労金請求権を認めるなどして、何とか保護を与えるものもある。

 

学説では、就任時に退職慰労金の支払い約束(議決権拘束契約)があったと認定するものもある(江頭など)。

 

※Q4・Q5は非常に難しい問題であり、ケースバイケースでいろいろな解決策を考えるほかない。

 

設例5-4の解説は、以上です。

 

退職慰労金は、重要なテーマですので、詳しめの教科書・判例百選でしっかり復習しましょう!!

それでは、また次回!

 

 

  

 

 

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判例解説・最決平成29年12月19日(会社分割における承継債権者の信義則による保護)

 

こんにちは、コポローです。

今回から「最近の会社法関係の重要判例について、学習者向けに要点を分かりやすく解説する」記事を連載していきます。

最近の予備試験や司法試験では、裁判例を題材(元ネタ)の一部とした出題が散見されます。

そこで、本ブログでは、重要判例解説や商事法務掲載の解説などを参考に、各種試験との関係で重要な裁判例をピックアップし、要点を分かりやすく解説していきたいと思います。

「最近の判例」の基準としては、会社法判例百選第3版に掲載されていない判例を念頭においています。

   

 

第1回となる今回の判例は、最決平成29年12月19日民集71巻10号2592頁(賃借人が会社の吸収分割を理由に違約金債権に係る債務を支払わないと主張することが信義則に反して許されないとされた事例)です。

 

(事案の概要)

Y社とX社は、X社がY社の設計等に基づいて老人ホーム用建物(以下「本件建物」という)を建築し、Y社が有料老人ホーム等として使用する目的で、本件建物をX社から賃借する契約(以下「本件賃貸借契約」という)を締結した。この契約には、Y社が契約当事者を実質的に変更した場合にはX社は本件賃貸借契約を解除できる旨の定め(以下「本件解除条項」という)およびその場合Y社はX社に違約金を支払う旨の定め(以下「本件違約金条項」という)がある。その後、Y社は、資本金100万円を全額出資することによりA社を設立したうえで、A社との間で、老人ホーム事業(以下「本件事業」という)に関する権利義務等をY社がA社に承継させる旨の吸収分割契約(以下「本件吸収分割契約」といい、本件吸収分割契約に基づく吸収分割を「本件吸収分割」という)を締結した。同契約には、Y社は本件事業に関する権利義務について本件吸収分割の後は責任を負わない旨の定めがある。X社は、Y社およびA社に対し、Y社が本件賃貸借契約の契約当事者を実質的に変更したこと等を理由に、本件賃貸借契約を解除し、本件違約金条項に基づく違約金債権(以下「本件違約金債権」という)の一部を被保全債権として、Y社の第三債務者に対する債権につき仮差押命令を申し立てた。

 

(判旨)

 最高裁は、次のように判示して、Xの申立てを認めた。

(ⅰ)本件賃貸借契約においては、X社とY社との間で、本件建物が他の用途に転用することが困難であることおよび本件賃貸借契約が20年継続することを前提にX社が本件建物の建築資金を支出する旨が合意され、X社は、長期にわたってY社に本件建物を賃貸し、その賃料によって本件建物の建築費用を回収することを予定していたと解される。X社が、本件賃貸借契約において、Y社による賃借権の譲渡等を禁止した上で本件解除条項および本件違約金条項を設け、Y社が契約当事者を実質的に変更した場合に、Y社に対して本件違約金債権を請求することができることとしたのは、上記の合意を踏まえて、賃借人の変更による不利益を回避することを意図していたものといえる。Y社も、X社の意図を理解した上で、本件賃貸借契約を締結したものといえる。

(ⅱ)しかるに、Y社は、本件解除条項に定められた事由に該当する本件吸収分割をして、X社の同意のないまま、本件事業に関する権利義務等をA社に承継させた。A社は、本件吸収分割の前の資本金が100万円であり、本件吸収分割によって本件違約金債権の額を大幅に下回る額の資産しかY社から承継していない。仮に、本件吸収分割の後は、A社のみが本件違約金債権に係る債務を負い、Y社は同債務を負わないとすると、本件吸収分割によって、Y社は、業績不振の本件事業をA社に承継させるとともに同債務を免れるという経済的利益を享受する一方で、X社は、支払能力を欠くことが明らかなA社に対してしか本件違約金債権を請求することができないという著しい不利益を受けることになる

(ⅲ)法は、吸収分割会社の債権者を保護するために、債権者の異議の規定を設けている(会社法789条)が、本件違約金債権は、本件吸収分割の効力発生後に、X社が本件解除条項に基づき解除の意思表示をすることによって発生するものであるから、X社は、本件違約金債権を有しているとして、Y社に対し、本件吸収分割について同条1項2号の規定による異議を述べることができたとは解されない

(ⅳ)以上の(ⅰ)~(ⅲ)によれば、Y社がX社に対し、本件吸収分割がされたことを理由に本件違約金債権に係る債務を負わないと主張することは、信義則に反して許されず、X社は、本件吸収分割の後も、Y社に対して同債務の履行を請求することができるというべきである。

 
 

(解説)

本件では、会社分割によって承継される継続的契約の債権者の保護が問題となっている。

こうした債権者は債権者異議手続により保護が図られているが、本件違約金債権は将来債権であることから債権者異議手続の対象とならないとする見解も有力である(江頭など)。この点を措くとしても、現実問題として、X社が本件吸収分割について異議を述べることができたかに関しては疑問もある。最高裁が、上記(ⅲ)においてX社が本件吸収分割について異議を述べることができたとは解されないとするのは、これら両方の観点を含むものと考えられる。

X社はY社が承諾なしに会社分割を行った場合には直ちに違約金が発生する旨の契約条項を定めることで自衛することができたとして信義則による保護を与える必要はないと割り切ることも考えられるが、Y社が意図的にX社による自衛の不備を突いていると考えられる本件では、信義則による救済をX社に与えたことは妥当であるとして、学説の多くも本判例を支持している

判例は一般的かつ抽象的な法理ではなく、本件事案の具体的事実関係を前提とした事例判断を示したものであり、今後の同種の事案においても信義則違反の有無は当該事案の個別的な事情の下で具体的に判断されるべきであるとされる

信義則による保護は、会社分割の法律関係の安定性を損なうおそれがあり、また、会社法759条2項のような財産の価額による責任の限定が存在しないことから、㉗決定の射程は慎重に検討する必要があるとの指摘もある(飯田秀総)。

 

 

 (本判例のおすすめ評釈)

松本展幸・ジュリ 1527号107頁(調査官解説)

飯田秀総・法教 451号139頁 

笠原武朗・リマークス 58号94頁(R3年予備試験考査委員)

  

今回の記事は以上です。

少しでもみなさんの参考になれば幸いです!!

それではまた!!!

 

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勉強のためのシンプルな環境・生活(時間と意志力の節約)

 

 

こんにちは、コポローです。

法律学の勉強には、多くの時間と意志力(脳の認知リソース)が必要です。しかし、現代の社会は、時間と意志力を奪うものにあふれています。

そこで、環境や生活のあり方をシンプルにして、時間と意志力(脳の認知資源)の消耗を避け、それらをガッツリ勉強に充てることが超重要です!!

 

下記記事が好評だったので、姉妹編として、本記事を書きました!

kaishahou.hatenablog.jp

 

 

今回は、私が実践してきたことも含め、勉強のための時間と意志力(認知資源)を確保するためのシンプルな生活術と環境設計について紹介します。

 

キーワードは時間と認知リソースの節約です。

ぜひ、実際に試してみて、よいと思ったものは習慣化していってください

 

なお、本記事の執筆にあたっては、何冊かの本を参考にしています。本ブログ末尾に掲載していますので、興味のある方は一読してみてください。各種試験だけでなく、今後の人生においても大変役立つと思います(現に、私は現在の仕事において大いに役に立っています)。

   

 (1)モノの断捨離

①まず、モノが多いと、脳の認知リソースが消費されます(シンプルなお部屋・環境であるほど脳は疲れません)。

たとえば、服が多いと毎日着る服に迷ってしまい、意志力(認知資源)を浪費してしまいます(スティーブ・ジョブズやマークザッカーバーグなどの一流の経営者は着る服を固定化し、意志力の消耗を抑えていたことで有名です)。

②また、モノが多いと探し物によって浪費される時間も多くなります。

③さらに、必要以上に買い物をする人は、その分、買い物の時間も余計にかかってしまいます。

④なお、必要以上に買い物が多いと、お金も減ります。お金が減って生活の不安が出てくると、脳の認知資源がさらに消費されてしまいます。

お金の余裕は、脳や心の余裕につながっています。脳をしっかり働かせる観点からは、一定程度の貯蓄をするなどして、金銭的なストレスをなくしましょう。

 

そこで、1)不要なものは捨てる、2)不要なものは買わないことを心がけましょう。

1)は全部やろうとすると莫大な時間がかかるので、日々少しずつコツコツ続けましょう(勉強の休憩がてら毎日少しずつ行うのもおすすめです)。

まずは、お財布の中身、引き出しなど小さい範囲から断捨離を始めると、すぐに達成感を感じられるのでおすすめです!!

 

2)に関しては、いますぐに始められます。

モノを1つ買ったら、1つ捨てる(さらには2つ捨てる)などのルール(1イン1アウトルール、1イン2アウトルール等)を設けるのも非常におすすめです。この作戦は、とくに衣類や靴に有効です。


 

 

 

(2)デジタル面での断捨離

 断捨離は、スマホやパソコンなどのデジタル機器においても、超重要です。

そこで、不要なアプリ、写真、データ、文書ファイルなどは削除しましょう。

必要なデータもフォルダに整理するなどして、分かりやすく管理しましょう。

これらを行えば、ホーム画面・デスクトップ画面、フォルダの中身がすっきりし脳の認知リソースの節約になりますし、スマホやパソコンのスピードも上がって快適です!!


 

(3)情報・ニュースの断捨離

デジタルの断捨離にも関連しますが、テレビのニュースやニュースアプリの情報は思っている以上に必要ではありません。なくても生活に大きな支障はありません。

ニュースを見る時間は無駄ですし、認知資源の浪費にもつながります。

とくに、朝は、睡眠後の整理された脳に、不要な情報を入れることにもなる(その結果、午前中の効率的な勉強が阻害される)ので、朝にニュースを見ることはやめましょう!

また、寝る前は、記憶のゴールデンタイムなので、ニュースではなく、内容を記憶したい本などを読みましょう!!

 
 

 

 

(4)ルーティーンを決める

日々の生活での意思決定を減らすと、意志力(認知資源)が節約され、そのぶん勉強に向けることができます。

そこで、日々の生活はルーティーン化・習慣化することが重要です。

とくに、認知資源の節約という観点から、朝の行動はとても重要なので、まずは朝の行動のルーティーン化から始めるとよいです

 

・私の朝のルーティーンを以下に挙げておきます(何か参考になれば幸いです)。

①いつも決まった時間に起きる

②カーテンを開けて朝日を浴びる(重要。朝の光で脳は目覚め、体内時計もリセットされます)

③口をゆすぎ、常温の水を飲む

④決まった朝食メニュー(バナナ・ヨーグルト・ナッツ・野菜ジュース)を食べる

⑤着替え(服は数着でほぼ固定)

⑥朝散歩(保育園への子供の送迎)

⑦コーヒーを淹れる(※起床直後のコーヒーは脳によくないため、起床90分後以降に飲みます)

⑧仕事(在宅勤務の場合)に取り掛かる(※集中力を要する重要な仕事からとりかかります。メールチェックなどの非集中仕事は、脳が疲れてきた午後に行います。)

 

ルーティーンをこなしてから勉強をするようにすると、しだいに脳の回路が形成され、ルーティーン後には集中して勉強を始めることができるようになります。

 

 

今回の記事は以上ですが、このほかにも、時間と意志力(認知資源)を節約するためにできることは多々ありますので、本記事は随時更新していきたいと思います。

 本記事が少しでもみなさんの参考になれば幸いです!

それではまた!!

【今回の参考文献(いずれも超おすすめの本です)】

 ミニマリストの入門書として最適です。

 

 

ミニマリストYouTuberの書籍です。

考え方の参考になります。

 

 

デジタル断捨離についてはこちらがおすすめです。  

 

 

 

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