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会社法事例演習教材の解答例Ⅰ-10(設例10-4)会社の行為等が代表訴訟に与える影響

こんにちは、コポローです。

今日は会社法事例演習教材(第4版)Ⅰ-10(設例10-4)の解答例を紹介します。

テーマは、会社の行為等が代表訴訟に与える影響です。

やや細かいテーマですが、しっかり勉強しましょう! 

 

    

 

 

 

 

(1)株式譲渡

Q1

 Xは株主ではなくなり、原告適格(訴訟継続の要件でもある)を失うため、訴え却下となる。

 

 

Q2

P社が非公開会社であれば、Bは直ちに原告適格を取得する。会社に損害が生じたことを知ってから株主になった者にも原告適格は認められる。

もっとも、この場合もXが行っていた訴訟が継承されるわけではなく、Bは新たに提訴をしなければならない(提訴請求もしなければならないかは、よく分からない。提訴請求制度の趣旨をどう解するかによろう)。

 

 P社が公開会社であれば、Bは、6カ月または定款で定めた6カ月を下回る期間の間、株式を保有しなければ、原告適格は取得することができない(847条2項1項)。

   

 

 

 

(2)株式交換

Q3

 XがQ社株式を取得すれば、851条1項1号により、Xは代表訴訟を追行することができる。子会社の取締役の責任追及について利害関係を有するためである。

 

会社法制定前は、子会社の株主でなくなるため、原告適格を失うとされていた(下級審)ところ、 立法により対処された。

 

 

Q4

金銭等を対価とする株式交換の場合、XはQ社の株式を取得せず、責任追及について利害関係がなくなるので、Xは原告適格を失う。

つまり、Xの原告適格が継続されるには、株式交換の対価が株式交換完全親会社の株式であることが必要である(851条1項1号)。

   

 

 

 

Q5

 851条1項1号によれば、代表訴訟の提起が原告適格存続の要件であり、代表訴訟を提起していない場合には、同号によって原告適格が存続されることはない。

 

しかし、代表訴訟の提起と株式交換の効力発生の前後で扱いを変えることに合理的な理由はないことから、平成26年会社法改正によって、847条の2の規定が設けられ、株式交換の効力発生日前に代表訴訟を提起していなかった者も新たに代表訴訟を提起することができるようになった。

 

 

設例10-4の解説は、以上です。

   

 

 

 

今回のテーマは、細かい論点(しかも条文だけ読んでも理解しにくい)なので、詳しめの教科書でしっかり復習しましょう!!

それでは、また次回!

 

設例11-1の解説はこちら

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