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2022年(令和4年)予備試験(論文)の出題分野予想【民法】

 

こんにちは、コポローです。

今日は、令和4年度予備試験(民法)の出題分野について、いくつか予想したいと思います。

 

目次

 

予備試験の出題は、原則として、過去3年程度の過去問(司法試験を含む)と出題分野が重ならないように配慮されているといわれていますので、まず、過去3年程度の出題分野は予想から除外します。

 

過去の出題分野は下記の通りです(過去問をまだ解いていない人はネタバレを含みますので閲覧注意です)。

 

司法試験の出題動向(出題の趣旨からの抜粋)

令和3年度

設問1は,民法第192条及び第193条に関する基本知識を確認する趣旨の出題であり,これらの規定がどのような関係に立つか,指図による占有移転による即時取得は認められるか,盗品・遺失物につき被害者が回復請求をするまでの使用利益が誰に帰属するかなどについて理解を問うものである。

設問2は,有償の役務提供契約が中途で終了した場合の法律関係を,特にその場合の報酬及び損害賠償について問うものである。当該役務提供契約の性質決定に関して,当該契約における債務の内容及びその特徴を明らかにし,民法の規定する役務提供型の契約類型の特質を踏まえて,当該契約の性質を決定することができるか,また,それを前提として,その中途終了の場合の報酬や損害賠償に関連する民法の規定の構造を理解しているか,契約類型に伴う異同について理解しているかを問うものである。 

設問3は,連帯保証ないし共同保証に関する条文と判例を正確に理解し,これを事例の解決のために適切に用いることができるかを問うものである。 

 

令和2年度

設問1は,令和2年4月1日に施行された民法(債権関係)の改正法を踏まえ,契約不適合責任,債務不履行,相殺,債権譲渡等といった民法債権編の複数の制度・規定について,基本的な理解ができているか,その理解を具体的事例における救済手段の検討を通じて適切に展開することができるかを問うもの

設問2は,公道に至るための他の土地の通行権(以下「隣地通行権」という。)の成立要件及び効果に関する基本的知識及び理解を問うとともに,有償の地役権設定契約の解除の可否を地役権設定契約の構造及び解除制度の意義から導き出す論理的思考力を問うもの

 設問3は,夫婦の一方による他方の特有財産の売却の効力を問うものである。夫婦の日常家事の連帯債務(民法第761条)の構造やそれをめぐる議論を正確に理解し展開することができるかを確認し,併せて無権代理の基本的な法律関係及び相続についての基本的な事項の理解を確認するものである

 

平成31年

設問1は,建物新築請負契約に基づき請負人が工事を完了して,注文者所有土地上に建物を完成させたが,引渡しは未了の段階における当該新築建物の所有権の帰属と,所有権の帰属先とされることに伴う責任を問うもの

 設問2は,不動産の賃貸借から将来生ずべき賃料債権の譲渡がされた場合において,譲渡人がその不動産を売却し,賃貸人の地位が新所有者に承継されたときに,将来賃料債権譲渡の効力はその承継後の賃貸借から生ずる賃料債権に及ぶかを問うものであり,基本的事項に関する知識とこれを踏まえた論理的思考力が試されている。

設問3は,いわゆる動機の錯誤による意思表示の無効の要件に関する基本的な理解を問うもの

 

 

 

 

 

予備試験の出題動向(出題の趣旨からの抜粋)

令和3年度

設問1は,制限種類債権の全部が履行不能になったと評価できる事例を題材とし
て,その目的が相互に密接に関連付けられている2個の契約の一方の債務不履行
理由として他方を解除することができるかを問う問題である。どのような場合に履
不能と評価されるかという問題を通して,債権法の基本的な理解を問うとともに,
複合的契約の債務不履行と解除という応用的な事例について,論理的な思考力及び
事案に応じた当てはめを行うことを求めるものである。
設問2は,集合動産譲渡担保と所有権留保の優劣が問題になり得る事例を題材と
して,集合動産譲渡担保及び所有権留保という非典型担保の効力について,事案を
分析して,法的に論述する能力を試す問題である。非典型担保に関する判例法理に
ついての基本的な理解を問うだけでなく,非典型担保の法的構成や物権変動論への
理解を組み合わせて,事案に応じた分析及び法的思考に基づく結論を説得的に論述
することが求められる

 

令和2年度
設問1は,高齢者が事理弁識能力を失った後に,その親族が本人の代理人として
契約を締結し,その後に本人の後見人に就職したという事例を題材に無権代理
の後見人就職という論点について問う問題である。無権代理人が後見人に就任した
場合には,無権代理人の本人の地位を相続した場合と同様に,追認拒絶の可否が問
題となり得るが,解答に当たっては,問題の所在を的確に指摘した上で,相続事例
との異同等を踏まえながら,事案に即した論述をすることが求められる。
設問2は,債務者の唯一のめぼしい責任財産である不動産について詐欺による売
買契約が行われた事例を題材として,詐害行為取消権と債権者代位権に関する民法
の規律の基本的知識を問うとともに,取消権の代位行使の可否について論理的な法
的思考ができるのかを問うものである。解答に当たっては,詐害行為取消権と債権
者代位権の要件該当性等について事案に即した検討をするとともに,特に債権者代
位権の行使については,表意者保護のために認められている詐欺取消権等が代位行
使の対象となるか否かについて論理的に分析をすることが求められる。

 

平成31年

 設問1は,同一不動産をめぐって多重の取引がされた事案を題材として,不動産
物権変動の優劣に関する基本的な知識・理解を問うとともに,事案に即した分析能
力や法的思考力を試すものである。解答に当たっては,所有権に基づく物権的返還請求権の各要件を検討する必要があり,特に,抵当権設定と贈与による所有権移転との対抗関係を丁寧に説明することが求められる。また,Cの占有権原の有無については,法定地上権の成否が特に問われるが,その制度趣旨や事案に現れている諸事情を踏まえて検討することが求められる。
設問2は,不動産が10年間以上占有された事案を題材として,取得時効の要件
に関する基本的な知識・理解を問うとともに,取得時効の効果等について,事案に
即した分析能力を試すものである。解答に当たっては,所有権に基づく妨害排除請求権の各要件を検討する必要があるが,短期取得時効の各要件について当てはめを行った上で,取得時効の効果は抵当権の消滅を伴うものであるのか,仮に消滅を伴う場合にはこれを主張するために登記が必要となるのかなどについて論じることが求められる

 

 

 

令和4年度の出題予想

民法は幅広い分野から出題されているので、満遍なく勉強しておくことが重要ですね。相続法も、基本についてはしっかり勉強しておきましょう。

 

・出題予想としては、94条2項類推適用、表見代理消滅時効、共有、留置権抵当権の物上代位、種類物の特定、受領遅滞、債権者代位権の転用、詐害行為取消権と身分行為、債権の準占有者弁済(478条)、弁済者代位、売買の手付け、瑕疵担保責任、賃貸借契約、委任契約の解除、組合、不当利得、特殊の不法行為使用者責任工作物責任・共同不法行為)、遺留分減殺請求あたりから出題がありそうです。

 

・いずれにせよ、その場で考えさせるタイプの問題も少なくないので、各制度趣旨や問題文の状況をしっかり理解したうえで、論理的・合理的な解釈を行うよう心がけましょう!

 

なお、予備試験の出題は、主として学者委員が問題案を持ち寄り、投票・議論等を経て決まります。ですので、学者委員の関心や考え方を知っておくことは有益です。

 

学者委員のプロフィールや著作等については、下記記事も参考にしてみてください(私の上記出題予想もこれを一定程度踏まえています)。

kaishahou.hatenablog.jp

 

 

今回の記事は以上です。

本記事がみなさんの参考になれば幸いです(*^-^*)

それではまた!